アナログ回路(2)-LED

前回は、抵抗を使用して、簡易的な回路を作成しました。シミュレーションをした結果、オームの法則に沿った結果を得ることができました。前回の内容は下記のリンクを参照してください。

アナログ回路(1)-抵抗

今回はLEDを使用した回路を作成してみようと思います。

使用する環境は下記のとおりです。

  • Windows10
  • LTspice XVII

LTspiceを使用して、回路図を作成して、回路を作成したらシミュレーションを行いたいと思います。

まずは下記のような回路図を作成してみました。LED(NSCW100)に電流を流す回路です。

OP解析を行うと下記のような結果を得ることができました。

電流が129mA流れています。NSCW100のデータシート見てみると、絶対定格は下記のようになっていました。

  • IF(順方向電流):25mA

絶対定格をかなり超えているので、壊れるまたは寿命が短くなると思われます。

それでは、電気的・光学的特性をみてみたいと思います。電気的特性は下記のようになっております。

  • VF(順方向電圧)※条件20mA:標準3.6V、最大4.0V

それでは、電源電圧を 3.64V にしてみます。OP解析を行うと下記のような結果を得ることができました。

電流値は、0.0197A になっており概ね 20mA となっています。今回電源電圧を変更してシミュレーションを行いましたが、電源電圧を変更するのはあまり現実的ではありません。さまざまな半導体素子をしようすれば、それだけさまざまな電圧が必要となります。

そこで、直列抵抗を使用します。抵抗を使用して、LEDの電流を調節します。下記のような回路図を作成します。

LEDのVFとIFの関係は特性としてデータシートに曲線グラフが記載されています。(調光用途がないもに関しては、グラフまではのっていないかもしれません。)ですから、IFの値を決めれば、VFの値もわかります。今回、電気的・光学的特性より、20mA の時、3.6V となっています。では、R1の抵抗値をいくつにすればよいか考えたいと思います。直列回路であるので、R1に流れる電流は20mA になります。電圧は、5V – 3.6V より、1.4V になります。オームの法則より、1.4V ÷ 0.02 は、70Ω となります。

R1を 70Ω にすることで、LEDに電流 20mA が流れます。OP解析を行うと下記のような結果を得ることができました。

電流値は、0.0195A になっています。概ね 20mA となっています。

アナログ回路(1)-抵抗

今回は、プログラミングの内容ではないです。内容はアナログ回路に関してです。組込みのファームウェアを作成しているとどうしてもアナログ回路の知識が必要となってきます。なんとか感覚だけで、ファームウェアを作成してきましたが、そろそろアナログ回路に関しても知識を身につけていきたいなと思い、取り組みことにしました。

今回は、抵抗を使用してアナログ回路を組んでみたいと思います。

使用する環境は下記のとおりです。

  • Windows10
  • LTspice XVII

LTspiceを使用して、回路図を作成して、シミュレーションしながらアナログ回路の知識を身につけていきたいと思います。

まずは下記のような回路図を作成してみました。抵抗に電流を流す回路です。

GNDは、メニューバーの[Edit]→[Place GND]で追加できます。抵抗は、メニューバーの[Edit]→[Resistor]で追加できます。電源は、メニューバーの[Edit]→[Component]を選択すると、下記のような画面が表示されるので、voltageを選択して、「OK」ボタンを押すと追加できます。

抵抗値や電源電圧は、表示されているコンポーネント上で右クリックしてダイアログが表示させて設定します。

シミュレーション結果は下記の通りです。

R1(抵抗)に電圧5V、電流値が5mAであることがわかります。R1の抵抗は、1kΩなので、オームの法則も成立していることがわかります。オームの法則は下記のとおりです。

V(電圧) = I(電流) × R(抵抗)

計算結果は下記の通りです。

5V = 1000Ω × 0.005A

シミュレーションは、メニューバーの[Simulate]→[Run]を選択すると実行できます。初回は、「Edit Simulate Command」ダイアログが表されます。

「Transient」タブの「Stop time」に値を記入しないとシミュレーションは実行できません。「Stop time」に値を入力すると、下記のようにコマンドが表示されています。

おそらくシミュレーションはコマンドを形成して実行するのではと思います。このダイアログを使用することで、コマンド作れるようです。試しに、コマンド側の数値を変えると、「Stop time」の値も変更されました。「OK」ボタンを押すとシミュレーションが実行されます。

メニューバーの[Simulate]→[Edit Simulate Command]を選択して、「Edit Simulate Command」ダイアログが表させます。「Dc op pnt」タブを選択して、下記のように「.op」と入力して、「OK」ボタンを押します。

すると、下記のようにOP解析した結果が表示されます。

これらの解析ですが、同時にはできなかったです。同時に行う方法もあるのかもしれませんが、とりあえず解析できたのでよかったです。