アナログ回路(12)-オペアンプ(微分回路、積分回路)

前回は、加算回路、減算回路(差動増幅回路)を構築しました。前回の内容に関しては下記のリンクを参照してください。

アナログ回路(11)-オペアンプ(加算回路、減算回路-差動増幅回路)

今回は、微分回路、積分回路を構築したいと思います。

使用する環境は下記のとおりです。

  • Windows10
  • LTspice XVII

それでは、LTspiceを使用して、回路図を作成して、回路を作成したらシミュレーションを行いたいと思います。

まずは、オペアンプを使用せずに微分回路と積分回路を作成してみます。まずは、微分回路です。

次に積分回路です。

このようにオペアンプを使用しなくても、微分回路と積分回路は構築できます。では、なぜオペアンプを使用するのでしょうか?

これは、電圧フォロア回路の時と同じです。オペアンプを使用しない微分回路の場合、R3の値を変更すると波形が変わります。カーブが緩やかになっています。

オペアンプを使用しない積分回路の場合、R4の値を変更すると波形が変わります。出力電圧が高くなっています。

そこで、オペアンプを使用して回路を分離してしまいます。微分回路の場合は、下記のようになります。

アナログ回路(7)-コンデンサ(RC回路)

前回は、ダイオードを使用して、AND論理回路を構築しました。前回の内容は下記のリンクを参照してください。

アナログ回路(6)-AND論理回路

今回は、CR回路を作成して使用して、コンデンサの動作をみていこうと思います。

使用する環境は下記のとおりです。

  • Windows10
  • LTspice XVII

下記のようなCR回路を構築しました。抵抗は 2kΩ、コンデンサは 100μF です。

電源は下記のような設定になっています。

  • PULSE
  • Vinitial[V]:0
  • Von[V]:5
  • Trise[s]:0.0001m
  • Tfall[s]:0.0001m
  • Ton[s]:1
  • Tperiod[s]:2

シミュレーション結果は下記のようになります。

1秒後には、電圧は 5V となっておりコンデンサに電気が充電したと思います。それでは、抵抗を 5kΩにしてみます。シミュレーション結果は下記のようになります。

1秒後には 3.062Vになっています。コンデンサは充電完了していません。充電にはもう少し時間が必要なようです。この回路は積分の働きをすることから積分回路とも呼ばれます。

このCR回路ですが式であらわしてみたいと思います。このCR回路を式で表すと下記のようになります。